2012年06月22日

ストーリーとしての競争戦略



強力な優位性を持つ戦略は話としても面白いという話。
上司に勧められて読んでみたがたしかに面白かった。

筋がいいことが重要で、巷にあふれるコストダウン施策もブランド戦略も全て、その会社がもつ独自性、目指すものと合致していなければ逆に優位性を阻害してしまうかもしれない。

勉強法を研究していても感じるが、本を読んでなるほどと思うことと、じゃあやってみようと思うとことと、実際にやってみて効果が出たということにはそれぞれ壁がある。

なるほどと思っても自分の強みや独自性を殺す内容であれば真似はできない。殺すまでなくても、自分の強みや独自性を活かせなければ効果は出ない。自分の中に取り込むためにはその手法と自分の生き方や考え方との親和性が高くなければならない。

ビジネスを行う上でも同じ事なのだろう。その会社の強み、目指しているもの、それらを深く理解して初めて戦術・手法・ツールは何を選択すべきかがわかってくる。そのうち自分独自の手法が確立されていく。

そんな解説が馬鹿らしくなるほど、一流企業の戦略は話として面白い。

posted by たかかず at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強法-本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月12日

コンサルタントと会計士

会計士とコンサルタントの違いは?
という問いに対して、最近コンサルタントの人と仕事をしているので実感として感じることがあった。

コンサルタントは、会計士に比べて課題設定や見せ方に秀でており、解決策の提示も一定の手続に縛られず、相手を説得する能力を鍛えられている印象がある。
一方で会計士は、表現力を鍛える機会がほとんど無いかわりに、数字の意味をイメージする能力が鍛えられており、数字(特に金額)を質量として捉えることができる。
コンサルタントの人とコミュニケーションをとっていると、表現力や構想力に感心すると同時に、具体的な数字の話となるとイメージがいまいち共有できていないのを感じる。
たまに数字に明るい人がいて、話をしていてイメージが共有できると嬉しい。

監査業界は比較的守られた業界であり、監査・税務といった専門領域を一歩出ると、とても市場競争に耐えうるような価値の提供は出来ないという印象があった。
しかし、数字からあるべき姿を予測したり問題を発見するといった技法は、会計士が意識しているしていないに関わらず鍛えられている能力であり、活用の仕方次第で価値提供に寄与できる。

会計士が普通に監査業務を行っている分にはコンサルティングとはほど遠い。
コンサルティングとは、クライアントのニーズに対してクライアントよりも真剣に真の問題を突き止めるべく考え、クライアントが解決したいと思っている問題を解決する業務だ。その成果の質は、クライアントが抱えている問題をどこまで根本から解決できるかによって決まる。
一方で、監査業務とは、クライアントの業務(主に経理業務)が適正に行われていることを調査・分析し、問題があれば助言・指導するのが仕事だ。そこでは、クライアントが業務を適正に行いたいと思っているかどうかは関係ない。
クライアントが「業務が適正に行われているか知りたい」というニーズがあれば監査業務がコンサルティング業務になる可能性があるが、その場合でも必ずしも監査手続を実施する必要は無く、業務が適正に行われている(もしくは行われていない)ことが説得力ある成果物で説明できればいい。

見方を変えれば、クライアントに実際に行動してもらえなければ価値がないのがコンサルティングであり、クライアントが行動するしないは関係なく、適正に業務が行われていることを確認するのが監査業務ともいえる。

こんな風に、ぜんぜん違うものを比較してしまうのは、共通点もあるからだ。
理想を言えば、監査でも手続を行っていく中でクライアントの真の問題が突き止められ、クライアントの問題を根本から解決する方法が提案できれば、それに越したことはない。

やらなければならない作業と、あるべき目標とのギャップを埋めるのは難しいけど、あるべき目標とやるべき作業が一致すればするほど仕事は面白くなると思う。
posted by たかかず at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 会計士について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月03日

考えるということ

最近冷蔵庫を買い替えた。



瞬冷凍という機能がついていて、食べ物の組織を壊さず、冷凍に適さない食材についても冷凍可能にする機能らしい。
どういう機能か調べていたらこんなコラムを発見した。

・そこが知りたい家電の新技術 三菱電機 『「瞬」冷凍』
http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/column/2007/12/06/1577.html

このコラムを読んでいると、過冷却という現象を利用して実現した機能ということがわかる。
過冷却自体はかなり前から知られていた現象だったらしいが、それを家庭用冷蔵庫に適用するのは無理だと思われていたそうだ。
しかしよくよく考えてみると無理ということはなく、既存の技術で十分対応可能だということがわかった。

このコラムには、そもそも「凍る」とはどういうことなのかを考えた結果ということが書いてあった。
この瞬冷凍の話に出てくる氷核のように、なにか核となるものがあって初めてゼロベースでの考えというのが生きてくる。
ここでは「凍る」という現象を核として一から考えなおした結果、家庭用冷蔵庫に過冷却を利用した冷凍保存の機能を実現した。

よくゼロベースで考えろとか、既存の発想にとらわれるなとかいうが、そもそも何の拠り所もなくただ考えてみても、なかなかいい考えなんか浮かばない。ただの思いつきで終わってしまう。
また、無理だ、不可能だ、と言われているところにこそチャンスがあり、チャンスをモノにするには普通の人が諦めるポイントよりはるか先まで食らいついていかなければいけないのだろう。

本質に立ち返り、既存の概念にとらわれず考えるという点では以前読んだ本と同じ事を言っていると思った。



この本では、モノではなくそのモノが実現している機能に着目して製品やサービスを開発したり改善したりすることについて書いてあった。
印象的だったのは、点字ブロックの話。
よく見る点字ブロックは正方形のブロックの繋がりでカクカクしている。

002208.JPG

点字ブロックは盲目の人が歩きやすいようにするためにある。
その機能に着目した場合、このカクカクした並びは本当にいいのだろうか?というのがこの本の主張だ。

本来であれば曲がるときは滑らかにするべきなのではないかということだ。

image030.jpg

この話の難しい所は、盲目の人が「点字ブロックはカクカクしているもの」という先入観があった場合、緩やかに曲がっているとちょっと困るかもしれないという点だ。
ただ、方向性としては正しい。なめらかな方が当たり前の世の中にしていったほうがよりよい世の中になるのは間違いない。

こんな風に、より高い価値を生み出していけるような頭の使い方をしていくには、本質に立ち返ること、そしてしつこく考える事というのは本当に大事だと思う。
posted by たかかず at 22:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 勉強法-本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月01日

創造的発想について

ブレインストーミングと創造的発想について研修を受けたので簡単にまとめて置く。

ブレインストーミングの手順としては

1.テーマを掲示する
誰でも見えるところにテーマを掲示しておくことで、焦点がブレるのを防ぐ。
このテーマ設定を間違えると、アイデアも見当違いなものばかり出てきてしまうため、テーマをどう設定するかは非常に重要になる。

2.各自で考える時間をとる
何かいわなきゃというプレッシャーがない状況を作って、一旦リラックスして自由な発想を促すため。
この時間がないと、頭の回転が早い人からどんどんしゃべりだしてしまい、いいアイデアはあるが寡黙な人は自分の意見を言う暇もなく終わってしまう。
また、リラックスできないといい考えが浮かばず、後になって「ああ、こういうアイデアもあったな」と思い出しても後の祭りになったりする。

3.順番にアイデアを発表する
これも、声が大きい人の意見が通るという状況を防ぐため。全員が均等に発現の機会を与えられることで、寡黙な人も、内気な人も全てのアイデアを表に出せることになる。
また、アイデア発表の際には決して批判しない。

4.実行するアイデアを決定する
アイデアが出尽くしたら選定していき、実行するアイデアを決める。
この段階で初めてアイデアを批判できる。

この、アイデアを出す段階と実行するアイデアを決める段階を明確に分けることが重要。
なぜなら、アイデアを出す段階ではリラックスした自由な発想が必要で、オープンで肯定的な気持ちでやらなければならない。一方、実行するアイデアを決める段階では、各アイデアの弱点も含めて検討しなくてはならないので、冷静で客観的なクールな気持ちでやる必要がある。

気持ちの持ち方が正反対の状況でやらなければならないため、同時にやろうとするとせっかくのいいアイデアが潰されたり、実際には非現実的なアイデアが勢いで肯定されたりする危険がある。


このブレインストーミングの話は個人でいいアイデアはないかを考えるときにも有効だと思う。

今自分が直面している問題についてテーマを決め、まずは適当にアイデアを出して列挙してみる。
出尽くしたと思ったら、一旦考えるのをやめて別のことをする。
しばらくして改めてアイデアを見直し、実現可能なアイデアに落とし込む。

些細な問題から人生を左右する問題まで、問題ならいくらでもある。
訓練だと思って毎日やってみるのは面白いかもしれない。
posted by たかかず at 18:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強法-心 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

下町ロケット



面白いと聞いていた「下町ロケット」を読んだ。
このタイトルを見た時、大阪かどこかで実際に開発された民間のロケットの話だと思っていた。

ところがその話とは全く関係なかった。
モデルとなっている企業はあると思うが、実話ではない。

かなりリアルに中小企業を取り巻く厳しさや、それでも夢を持つことの大切さを教えてくれる。

ラベル:小説
posted by たかかず at 01:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強法-本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月16日

プロフェッショナル・マネージャー



柳井社長は結構好きで著作を何冊か読んだ。
経営者としては間違いなく一流だと思う。その柳井社長が経営書として最高と評した本だったので読んでみた。たしかに面白かった。

学問としての経営は会計士試験でひと通り学ぶ。中小企業診断士試験でも必須の知識だ。
ところが、経営学を学んでも経営がうまくなるわけではない。それは会計士も中小企業診断士もみんな優れた経営者というわけではないことからも明らかだ。

そんなことはうすうす分かっているのに、何故か経営学を学んだら経営がうまくなるような気がしてきてしまう。この本は、そういった幻想を見事に否定してくれる。経営に本当に必要なものとは科学的な分析やセオリーをどれだけ知ってるかではない。あくまで目的を達成したいという熱意だということを全編を通して強く訴えかけてくる。

この本はページあたりの文字数が多く、分厚いのでかなり読み応えがある。
そこで、抵抗がある人向けにもっと簡単に概要がわかるようにした本も出ている。

それがこれ。



両方買って読んでみたが、こっちはおすすめできない。なんというか、たしかに要点をまとめてくれてるのだが、プロフェッショナル・マネージャーを読んだ時に感じた筆者の気迫というか熱意というか熱いものが全く消えてしまっている。まあ、別の人が冷静に解説しているから当たり前といえば当たり前だけど。

この本を読んで一つ得たものといえば、いわゆる原典を解説した本より、絶対に原典のほうが面白いということが分かったということぐらいだ。すごい人が直接書いた文章とすごい人のすごさを解説した本では、やはりぜんぜん違う。行間というのは間違いなくある。

posted by たかかず at 01:54| Comment(3) | TrackBack(0) | 勉強法-本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月05日

忘却の整理学

忘却の整理学という本を読んだ。
もともと、外山滋比古さんの思考の整理学をちょっと前に読んだことがあって、詳細は覚えていないが面白かった印象があったので、出張先で暇つぶしに買ってみた。

試験勉強をしていると、あまり勉強していないように見える人のほうが何時間も根を詰めて勉強している人よりも成績がいいことがよくある。よくあるというか、経験上はそっちの方が普通の気がしている。以前何度か記事に書いたと思うが、忘却の整理学はその勉強をしすぎることによる弊害を別の角度から説明している。

知識と思考の関係や、記憶と忘却を食べることと排泄することに例えているのはなるほどと思った。
思考の整理学を読んだ人で、もっとこの人の著作を読みたいと思った人にはおすすめだと思う。

posted by たかかず at 02:22| Comment(2) | TrackBack(1) | 勉強法-本棚 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月14日

システム監査技術者

WS000227.JPG

公認会計士試験に合格するために勉強法について一生懸命考えた結果、最小の労力で最大の効果を挙げられる方法を自分なりに創り上げた。もちろんまだまだ改良の余地はあるし、勉強法だけが理由で簡単に資格が取れるようになったわけじゃない。

会計士試験に合格した直後、合格者は一定期間「蓋が開いた」ような状態になっていると思う。受験スキルが高い状態にあり、別の資格試験の過去問をざっと見て合格率を調べれば大体どの程度の受験生が受験していて、どの程度の勉強をすればその合格レベルを超えられるかが手に取るようにわかる状態だ。

もちろん、会計士試験より難しい資格であればそんな神通力は通用しないと思うが、会計士試験と少しでも勉強内容が重なっており、かつ会計士試験よりは簡単な資格については、不思議なほどそのレベル感、自分が受験生群の中のどの位置にいるか、がわかる。

その一瞬の「蓋が開いた」期間に中小企業診断士に合格し、その力を持続させた結果、修了考査に最小の労力で合格。そして、システム監査技術者に合格したことで蓋が開きつづけていることを確信した。

修了考査やシステム監査技術者の試験勉強については、ほとんど書く事がなかった。やっていることはあまりにふつうの事で、しかも記事にするほど勉強していなかった。

はたから見れば、なぜそんなことが可能なのか不思議に見えるかもしれない。でも不思議でも何でも無い。強いて言えば、試験を難しく考えすぎるなということだ。「この試験には最低半年は勉強が必要」と本に書いてあるからと言って鵜呑みにしてはいけない。ただひたすら自分の感覚だけを信用して、この試験ならこの程度の勉強で合格水準は超えられるというところを目指す。少なくとも会計士試験に合格できるぐらいの実力者ならそれでいいと思う。

会計士試験に合格したら是非この蓋が開く感覚を味わってもらいたい。
そんなに資格とってもその後の人生には特に影響ないけど。
posted by たかかず at 01:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強法-心 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月02日

本丸

外堀を埋め、内堀も埋め、三の丸も二の丸も攻略していたとしても、本丸が攻略できるまでは何が起きるか分からない。

合格率約7割。ただし、受験者は全て公認会計士試験合格者。

公認会計士試験合格者の3割を削る修了考査は、受験者の質から考えると通常の7割合格する試験とは比べものにならないほど厳しい。

税務実務で連結納税と所得税というメイン論点を大きく外した問題が出題されたとき、受験生のレベルの高さを目の当たりにした。

税務実務の問題は心が折れる人が続出してもおかしくなかった。
通常、こんな問題を出されたら、ブチ切れて退席可能になる1時間で(試験時間は3時間)退出していく人が数人でる。

試験会場の出口の近くに座っていたが、
当然のように誰ひとりとして欠けなかった。

自分はというと、3分ほどパニックになった後、「ここで冷静になれたら受かる」とむしろ集中力が高まり出した。

この試験はそんな人間ばかりが受けている試験なのだ。
普通ならアドバンテージになるはずの自分のプラス思考が全くアドバンテージにならない。


さて、その試験結果は。。。
結果を見る
posted by たかかず at 23:53| Comment(2) | TrackBack(0) | 勉強記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月26日

データ監査

最近データ監査が注目され始めている。一般的にはどうか知らないけど。

アクセス的なソフトを使って顧客から膨大なデータを生で提供してもらい、こちらで再計算や分析を行うという監査手法だ。

使うソフトはあくまでアクセス的なものであってアクセスではない。
アクセスでやれば汎用的なスキルが身につくからアクセスじゃダメなんだろうかと思うが、汎用的なスキルで操作できてしまったら情報流出事故が起きた時とかに簡単に中を見れてしまうからダメってことなんだろうか。

ともあれ、試行錯誤でツールの使い方を学びながらやっていると前職のシステムコンサルタント時代を思い出す。もともとは完全に文系で、プログラムなんて全く触れたこともなかった自分に、ある程度「ITとは」を叩き込んでくれた。これが今になってもかなり役に立っている。

会計とITはとても相性がいい。
簿記という記述法はかなりシステマティックだ。どの勘定を利用するかは人の判断によらざるをえないが、一旦仕訳を切ることができれば、そこから先は機械的に物事を進めることができる。

また、監査も監査論でいう監査証拠を積み上げて合理的な保証を得る過程は、各ユニットをコーディングし、ユニットテストを行いながら結合していき、最終的にシステムテストに耐えうるシステムを構築していく作業に似ている。

プログラムはピリオド一つないだけでも動かなくなるが、監査調書は文書なので人の目だけが頼りだ。そのへんは違うが、論理矛盾を見過ごせばのちのち問題が起こったときに致命的になってしまうところは一緒だ。

個人的には監査とITはとても似ていると思っているのだが、監査人にはITに強い人材が決定的に不足している。
ITと聞くだけで尻込みし、専門家に...となってしまう会計士の人はかなり多いと思う。会計士自身も会計及び監査の専門家なのだから、専門家に...と丸投げされても困る経験は多々あるはずなのに。

ITに弱いことはそのまま、ITを監査に効果的に利用できない問題となって跳ね返る。ITの専門家はあくまでITの専門家であり、会計や監査でどうITを利用すれば効果的かについては分からない。

結局は両方に詳しくなるほかない。

データ監査が分かってちょっと楽しくなってきたが、自分は両方ともまだまだ中途半端だなと思う。
posted by たかかず at 00:23| Comment(2) | TrackBack(1) | 仕事の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。