という問いに対して、最近コンサルタントの人と仕事をしているので実感として感じることがあった。
コンサルタントは、会計士に比べて課題設定や見せ方に秀でており、解決策の提示も一定の手続に縛られず、相手を説得する能力を鍛えられている印象がある。
一方で会計士は、表現力を鍛える機会がほとんど無いかわりに、数字の意味をイメージする能力が鍛えられており、数字(特に金額)を質量として捉えることができる。
コンサルタントの人とコミュニケーションをとっていると、表現力や構想力に感心すると同時に、具体的な数字の話となるとイメージがいまいち共有できていないのを感じる。
たまに数字に明るい人がいて、話をしていてイメージが共有できると嬉しい。
監査業界は比較的守られた業界であり、監査・税務といった専門領域を一歩出ると、とても市場競争に耐えうるような価値の提供は出来ないという印象があった。
しかし、数字からあるべき姿を予測したり問題を発見するといった技法は、会計士が意識しているしていないに関わらず鍛えられている能力であり、活用の仕方次第で価値提供に寄与できる。
会計士が普通に監査業務を行っている分にはコンサルティングとはほど遠い。
コンサルティングとは、クライアントのニーズに対してクライアントよりも真剣に真の問題を突き止めるべく考え、クライアントが解決したいと思っている問題を解決する業務だ。その成果の質は、クライアントが抱えている問題をどこまで根本から解決できるかによって決まる。
一方で、監査業務とは、クライアントの業務(主に経理業務)が適正に行われていることを調査・分析し、問題があれば助言・指導するのが仕事だ。そこでは、クライアントが業務を適正に行いたいと思っているかどうかは関係ない。
クライアントが「業務が適正に行われているか知りたい」というニーズがあれば監査業務がコンサルティング業務になる可能性があるが、その場合でも必ずしも監査手続を実施する必要は無く、業務が適正に行われている(もしくは行われていない)ことが説得力ある成果物で説明できればいい。
見方を変えれば、クライアントに実際に行動してもらえなければ価値がないのがコンサルティングであり、クライアントが行動するしないは関係なく、適正に業務が行われていることを確認するのが監査業務ともいえる。
こんな風に、ぜんぜん違うものを比較してしまうのは、共通点もあるからだ。
理想を言えば、監査でも手続を行っていく中でクライアントの真の問題が突き止められ、クライアントの問題を根本から解決する方法が提案できれば、それに越したことはない。
やらなければならない作業と、あるべき目標とのギャップを埋めるのは難しいけど、あるべき目標とやるべき作業が一致すればするほど仕事は面白くなると思う。
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